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『ドロスグロップの評判』

ニューヨーク出身のロックバンド、バトルズ(Battles)によって2012年4月に発売されたリミックスアルバム『ドロスグロップ』は英国のロックシーンを中心に大きな衝撃を与えました。同バンドにとって初のリミックス盤となった本作は、ハドソン・モホーク、ギャング・ギャング・ダンスなど、豪華なリミキサー陣を迎え、元作品である『グロス・ドロップ』をより鋭角で、深度を高めた作品へと生まれ変わらせています。

 

2007年リリースのファーストアルバム『ミラード』が評判となりました。音楽業界の前線で活躍してきたバトルスは、2009年にギター・ヴォーカリストのタイヨンダイ・ブラクストンの脱退を経て、その音楽の実験性に磨きをかけてきました。『グロスドロップ』はそんなバトルスの真骨頂を体現したエクスペリメンタルロック作品です。前衛性、ダイナミックさ、そして中毒性のあるポップさを持った作品であり、バトルスのずば抜けたセンスが全開となっています。

 

そんな作品のリミックスである『ドロスグロップ』では、特に、『Ice Cream』が印象的なナンバーとなっており、曲にもともと備わっていた奇妙な雰囲気を、ギャング・ギャング・ダンスのブライアン・デグロウが独自にアレンジし、オリジナリティを加えつつ、サイケデリックさ前面に押し出した仕上がりとなっています。また、レーベルメイトであるハドソン・モホークが手掛けた『Rolls Bayce』は、前衛性の中にもクセになるキュートさやポップさがつきつめられています。

 

アルバムを通して、さまざまなアーティストにリミックスを行われているにもかかわらず、原曲の色を失うことが全くなく、むしろ新たな価値観とともに曲の世界観が広げられています。これは彼らの楽曲の耐久性や、実験性の中で生まれた普遍性を証明することにすら繋がっており、改めてバトルスというバンドの力を感じさせられる作品です。

 

浮遊感や、足元の床が急に抜けるような意外性、こういったものは楽曲のほんの表面にすぎず、もっと奥にある深淵を垣間見るためには、このリミックスアルバムはどうしても必要なアルバムだったのかもしれません。これを通して多くのリスナーがバトルスの作品に対する多大なる「気付き」をしたことでしょうし、ダンス・サイケデリック・前衛音楽を中心にその後のシーンに与えた影響の大きさも普通ではないでしょう。

 

レディオヘッドのリミックスアルバムが言わずもがなで素晴らしいように、バトルスの本作が素晴らしいのも、ある意味では必然なのかもしれません。方向性は違えど、それだけ彼らの存在はシーンのなかで際立っています。

 

バトルスは2003年から活動しているアメリカのロックバンドです。エクスペリメンタル・ロックやポスト・ロックにカテゴライズされ、卓越したテクニックに裏付けられた実験的な作品を発表しています。このジャンルの音楽は、常にアバンギャルドであることが求められるものです。セカンドアルバム「グロス・ドロップ」では何人かのゲストボーカルを迎えることによってその姿勢を維持していました。

 

話題のリミックスアルバム
リミックスアルバム「ドロスグロップ」では、曲自体をリミキサーに委ね、さらに新しい作品として昇華させることを目指しています。ある音は消去され、ある音はさらに歪み、あるいはより鮮明になって耳に迫ってくるのです。もともと混沌とした音作りを身上とするバトルスのサウンドは、とても難解なものですが、古今東西の腕利きが解釈するとこんな感じになるのか、と新鮮な気持ちで聞くことができます。みなさんにはぜひ原曲とリミックスをじっくり聞き比べてほしいですね。ハドソン・モホークがリミックスした「Rolls Bayce」は心地の良い音を抽出していて、精製した砂糖のような甘さがあります。ドラムパートはより粒が立っていてリズミカルです。それでいて原曲のカオスな感じがしっかり残されているのが心憎いです。

 

楽曲の変化に驚き
「Ice Cream」は、原曲ではキース・エマーソンを思わせるシンセサイザーとマティアス・アグアーヨのノリのいいボーカルがフィーチャーされた「グロス・ドロップ」では屈指のポップ・チューンですが、ギャング・ギャング・ダンスのブライアン・デグロウ によって雑然としたトラックに変身しています。これだけ乱雑になっているのにラテンのノリがあるのが面白いです。どちらのリミックスも、バトルスに対する敬意と同時に、どんなに加工しても本質を変えることはできないという畏怖が感じられます。敬意と畏怖、それは一体のモンスターではないですか。そう思ってジャケットのオブジェを見ていると、なにやら生き物のように見えてくるから不思議です。

 

しかし、私はリミックスアルバムというのは、クラブで回す目的で作るものだと思っていたのですが、これをCDJにブッ込んでプレイしたら、果たしてフロアの人たちは踊ってくれるのでしょうか?きっと一瞬戸惑った表情を見せるに違いないですね。その後ハコが爆発するのか、ドン引きになるのか、回す人の技量が問われるところであるなあと思いました。そういう意味でも評判の高いこのアルバム、化け物じみていると言わざるを得ませんね。

ブライアン・デグロウ、リジー・ボウガツォス、ジョッシュ・ダイアモンドを中心とした、ポリリズミカルなダンスナンバーでも話題を呼ぶ米ロックバンド、ギャング・ギャング・ダンスのリミキサー参加でも注目を集める、バトルスの「ドロスグロップ」は、ジャンルにとらわれない新たな音楽の形として高い評価を得ています。

 

もともと、ヒリヒリとした刺激的な音楽性を誇っていたバトルスが、ポップさ、ブライト感を持ち合わせる「ギャング・ギャング…」などのとコラボレーションを企画した理由には、ボーカルの脱退が大きく関連しています。

 

それまで、Gt, Ba, Efを担当するデイヴ・コノプカ、Gt, Keyのイアン・ウィリアムス、ドラムスのジョン・ステニアーに加え、Vo,Gt, Keyのタイヨンダイ・ブラクストンと言った顔ぶれのグループでした。ですが2010年にタイヨンダイが抜けることにより、ボーカル不在となり、バトルスのサウンドは大きく変貌期を迎えます。

 

そこで実行されたのが、ゲイリー・ニューマン、マティアス・アグアーヨ、カズ・マキノ、山塚アイをゲストボーカルに迎えた、「グロス・ドロップ」の制作です。それまでの音楽性からは大きく変化し、シンセサイザーも取り入れた聴きやすいサウンド感が注目を集めました。そしてその次なる展開として作られたのが、冒頭の「ドロスグロップ」なのです。

 

ネーミングからも連想できる通り、こちらは「グロス…」に収録されたサウンドのリミックス盤となっています。絶妙なもじりによってつけられたタイトルが、何ともハイセンス擁するバトルスらしい仕様となっています。ギャング・ギャング・ダンスをはじめとしたリミキサー陣は、とにかく個性豊かな顔ぶれとなっており、原盤の音像を大きく彩りました。

 

さらには、当時まさに名を馳せつつあった、躍進過程にあるクリエイター、フィールド、コード9、ギ・ボラットと言った作家も名を連ねています。エクスペリメンタルロック、ポストロック、ポスト・ハードコア、プログレッシヴ・ロック、マスロックなどの流れを汲むバトルスですが、その枠をも超えた自由度の高いアルバム作品へと仕上げた形となっています。

 

企画におけるそもそもの経緯としては、世界中のインディペンデントなレコード店を盛り上げると言った趣旨のもと行われた「レコードストア・デイ」にあります。その理由から、前年にリリースしていた「グロス・ドロップ」を基盤に、リミキシングプロジェクトが遂行されたのです。結果、本来の目的はもちろんのこと、幅広い層のファンに嬉しい衝撃を与える一作の誕生に繋げられたのでした。

何かと一般層においては毛嫌いされるケースも少なくない、ポスト・ロック、ポスト・ハードコアと言ったコアジャンル。ですが、そんな分野に属しながらも、また新たにファン層拡大に臨むアーティストがいます。それが、エクスペリメンタルロックを展開する、バトルスです。

 

デイヴ・コノプカ、イアン・ウィリアムス、ジョン・ステニアーの3人からなる男性ロックバンドとして、欧米シーンのみならず、日本国内でも高い支持を誇ります。特にヒット作として注目を集めた、セカンドアルバム「グロス・ドロップ」に関しては、渋谷・新宿におけるCDチャートで2位、札幌で6位、名古屋で2位、大阪で7位と言ったそれぞれの最高位にランクインしています。またロック&ポップスのカテゴリ別ランキングでは堂々の1位をも獲得しています。全国のロックファンに至り評判高い一作となっているのです。

 

そしてさらに、そんなアルバムのリミックス盤として展開する「ドロスグロップ」が、洋ポストサウンドファン、また音楽ファン全体に大きな衝撃与える作品として、高い評価を得ています。何より特筆したい点は、豪華なリミキサー陣です。全12タイトル13曲からなる原盤トラックを、ハドソン・モホーク、ギャング・ギャング・ダンス、ヤマンタカ・アイ、またフィールドやコード9、ギ・ボラットと言った新進クリエイターまでもが挙ってそれぞれ手がけ、バトルスの音楽性に新たな風を吹き込んでいます。

 

それまでの同バンドと言えば、まさに「ポスト」のカラーが色濃く表れるトリッキーな変拍子等を多様したような作風でした。ですがそこに、それぞれの作家陣によるカラーが加わることで、ポップさ、ユニークさと言った、それこそ一般層にも聴きやすいテイストがプラスされた形となっているのです。これが、彼らの広い視聴層において知名度を誇る大きな理由の一つなのです。

 

また日本盤に関しては、独自の特典がついており、その点もまた手を伸ばしやすい理由の一つとなっています。2曲分のダウンロードカードが封入されており、ぞれぞれ、「Inchworm(Silent Servant Remix)」、「Toddler(Kangding Ray Remix)」のロングバージョンが収録される形となっています。

 

全12タイトルの中でも特に名高い曲目をより深く聴き込める特典となるだけに、まさにファン垂涎の付加価値が感じられると言った所です。またライナーノーツにも、代表的なライター野田努氏が携わっていたりと、プロモーション面でも余念のないアルバム作品となっています。

「ドロスグロップ」は、2012年に実験的サウンドを追求するアメリカニューヨーク出身のバンド、バトルスによってリリースされたリミックスアルバムです。ハドソン・モホーク、ギャング・ギャング・ダンス、オリジナル盤である「グロス・ドロップ」への参加でも知られるヤマンタカ・アイ、そしてフィールド、コード9、ギ・ボラットと言う名だたるクリエイター陣を集結させて仕上げたこだわりの一作となっています。

 

中でも、インディーレーベル「セルフィッシュ」からリリースした「恐山のストゥージズ狂」の話題性でも知られる、「ボアダムス」のヤマタカEYEことヤマンタカ・アイとのリミキシングワーク、最終12曲目に収録の「Sundome」が特長的なトラックとなっています。日本、そしてNYにて、同様に実験的サウンドで名を馳せた豊かな才能誇る個性が加わることで、バトルスの可能性をまたさらなる域へと押し上げています。

 

また、印象的なアートワーク面においてもこだわりが隠されています。複数バリエーションを擁するカラフルなモチーフを撮影して仕上げたデザインとなっており、いずれもバンドメンバーの一人である、ギター・ベース・エフェクトを担当するデイヴ・コノプカが自ら手がけています。原盤ディスク「グロス・ドロップ」のピンク色をしたモチーフに、赤・黄・緑・水色からなる4色のカラーペイントをぶちまけた、まさに色彩豊かなクリエイター陣との連携を表すかのような仕様が特長的です。

 

またお気付きかと思われますが、原盤を絶妙にもじった、アルバムネーミングもまたその一つに挙げられます。そしてその他、リミキサーに関してもすべてバンド自らが人選した形となっています。細部まで本当に作りたいものを目指すためにこだわり抜いた、バトルスの緻密性が表れたリミックスプロジェクトなのです。

 

その他、バトルスのサウンドもまた、緻密さ、その他ヒリヒリ感と言った、ストイックな面が際立つ点が特長となっています。それらのプロ意識の高さが、現在の人気の高さに直結していると言っても過言ではありません。ですが、今作に至っては、実はそう言った従来のテイストとは異なる仕上がりとなっています。

 

それまでのボーカルタイヨンダイを擁した展開とは異なり、さらに明るさ、そしてユーモア・ユニークさなども追求した、聴きやすいアルバムでもあるのです。「グロス・ドロップ」におけるシンセライン導入、そして今作のバラエティ豊かなリミックスワークスが、大きく影響した形となっています。

2002年に結成された、元「ドン・キャバレロ」、「ストーム・アンド・ストレス」のイアン・ウィリアムス、アンソニー・ブラクストンを父に持つことでも知られる、タイヨンダイ・ブラクストン、元「リンクス」所属のデイヴィッド・コノプカ、そして「ヘルメット」、「トマホーク」での活動が代表的なジョン・ステイナーからなる4人組バンド、バトルス。インストゥルメンタルカテゴリーをベースに、かつボーカルパートも効果的に取り入れる柔軟な音づくりが特長的なグループとなっています。

 

2007年、国内ロックフェスに向け来日した際、彼らはインストを良く思わないとするコメントをインタビューにて繰り広げています。歌のラインが入らないサウンドは退屈であり、そこに甘んじたままではいたくないと言った旨のものです。そこで効果的な役割を果たしているのが、ボーカルの他、ギター・キーボードの担当を受け持つタイヨンダイ・ブラクストンです。

 

それまでのインストサウンドとは一転、大々的に声パートを取り入れたファーストアルバム「ミラード」は、まさにそのスタイルを象徴する一枚となっています。とは言え、もちろんインストバンドにおける活動へも誇りを持っています。その点の有無における質問に対し、一般的な同ジャンルとは一線を隔す、「退屈させないインストゥルメンタルミュージック」であると言った表現を用いて、返答しています。洋邦シーンともに注目を寄せる、新時代のロックバンドとしてのプライドにおわせる回答と言った所でしょうか。

 

「ドロスグロップ」は、そんな彼らの革新的な取り組みの中でも特に主立った展開です。この作品の原盤である「グロス・ドロップ」以前に、惜しまれながらも脱退したボーカル、タイヨンダイの穴を埋める意味合いでも企画された、リミキシングプロジェクトによる一枚となっています。ゲストボーカルだけではなく、気鋭のクリエイター陣なども起用することで、また新たなバトルスの可能性引き出したアルバムとなりました。

 

そんなリミキサーの中でも特に注目度高い一人に、ハドソン・モホークが挙げられます。ソウル・ヒップホップ・ジャズと言った、別ジャンルの音色を混在させることで新たな
音像を確立する彼ならではのアレンジとなっており、メインボーカルの抜けた穴を余りある才能で補った形となっています。
そんな彼とのコラボ作品は、10曲目の「Rolls Bayce」として収録されています、これまでにないバトルス音源のカラーに、衝撃を受けること必至です。

バトルスは、アメリカニューヨーク出身のエクスペリメンタルの要素が特長的なグループです。2007年のアルバム発表以前までは、3枚のEPを中心に、オルタナティブインストバンドとしての活動を続けていましたが、大々的なボーカルフィーチャーも加えた、ファーストアルバム「ミラード」では、ポスト分野のコアさ際立つレッテルを引きはがし、さらに音楽性の幅を広げ、シーンにインパクトを与えました。

 

個性的でトリッキーな変拍子はこの頃より程よく抑えられる形となり、コアサウンドファン以外の層も惹き付ける形となりました。そんな同バンドが、メンバー脱退、そしてゲストアーティスト起用などを経て2012年に発表した「ドロスグロップ」が、注目を集める存在となっています。ファースト以降、シンセサイザーの音色を加えたりと、またさらにブライト感をも追求したセカンド「グロス・ドロップ」のリミックス盤としてリリースされた作品です。

 

ポスト・ロックやポスト・ハードコアと言ったシーンにおける閉塞傾向が目立つ昨今ですが、そんな流れに終止符を打つ存在ともなり得ると言われる、評判高い1枚となっています。とにかく注視したい点が、豪華なリミキサーメンバーとなっています。テクノロックからオルタナ色の強いアーティストまで、複数の個性が彼らの音に彩りを加えています。緻密さのあるコアな基盤に、さらにユニークさなどの部分が乗る形となり、より聴きやすくなっています。主立ったメンバーとしては、ハドソン・モホーク、ギャング・ギャング・ダンス、フィールドと言った顔ぶれが並びます。

 

そんな新たな取り組み・追求を積極的に続ける彼らは、日本国内でも圧倒的な人気を誇ります。特に目立つ面が、ライブステージです。2007年の国内主要フェス「フジロック・フェスティバル」における出演では、耳の肥えた音楽ファン、ロックファンが殺到し、海上は入場規制を設けた程です。名だたる海外アーティストも名を連ねるイベントだけに、その人気・実力・注目度が窺えると言った所です。

 

もちろん、音源の売り上げも忘れてはなりません。「ドロスグロップ」の原盤となる「グロス・ドロップ」の売り上げは、北は北海道本州は大阪までにおける各地CDショップにて、軒並み一桁台の売り上げを叩き出しました。

 

ライブにレコードにと、各面で高い実績を誇るバトルスのリミックス盤「ドロスグロップ」。洋楽ファン、そしてファンならずとも、耳にしておいてまず間違い無い一作と言えるでしょう。

「史上最高のリミックスアルバム」とも称される「ドロスグロップ」は、豪華なリミキサー陣を起用したバラエティ性豊かな作品となっています。2012年の発売以降、ファンの間、そして音楽シーン全体を通しても、高い注目度を誇っています。

 

また、そう言った広い層からの支持は、音楽性による影響も関連しています。同アルバムの原盤である「グロス・ドロップ」にも近い傾向が感じられるのですが、とにかくそれ以前の楽曲以上に「聴きやすさ」の感じられるラインナップとなっています。クオリティを追求するバトルスならではのストイックさも去ることながら、軽快なシンセサイザーを加えたり、また独自性の高いリミックスアーティストとのコラボレーションを取り入れたりと、コアなファンでなくとも聴き入れやすい一枚としています。

 

エクスペリメンタルロックバンド・バトルスは、イアン・ウィリアムスを中心に、ジョン・スタニアー、デイヴ・コノプカと言った、既に数々のキャリアを経た実力派メンバーで結成された一流バンドです。当初はもう一人、タイヨンダイ・ブラクストンも所属していましたが、2009年に彼のソロアルバム「Central Market」をリリースして以降に脱退し、現行の3人体制となりました。そして、その流れでプロジェクトされたのが、「グロス・ドロップ」「ドロスグロップ」の2タイトルとなります。

 

ボーカルをタイヨンダイが努めていたため、2作ともゲストアーティストを招いての展開となっています。まず前者アルバムでは、ゲイリー・ニューマン、マティアス・アグアーヨ、カズ・マキノ、山塚アイを、そして後者本作においては、ハドソン・モホーク、ギャング・ギャング・ダンス、ヤマンタカ・アイ、フィールド、コード9、ギ・ボラットと言ったリミキサーが加わる形で制作リリースに至りました。

 

またさらには、日本展開の際に置ける音楽ライターにも著名作家の名が上ります。テクノシーンや他のアーティスト達に多大な影響を与えたユニット・レーベル、アンダーグラウンド・レジスタンスとも親交のある野田努がライナーノーツを手がけており、その面でもまた注目を集める一作です。
数々の実力者が参加することによって、タイヨンダイの抜けた穴を余りある才能で補った形で完成された、「ドロスグロップ」。日本盤特典であるダウンロード専用トラック「Inchworm(Silent Servant Remix)」、「Toddler(Kangding Ray Remix)」それぞれのロングバージョン展開なども加わり、多大な注目が寄せられる、バトルスを代表するリミックスアルバムとなっています。

元「ドン・キャバレロ」「ストーム・アンド・ストレス」と言った経歴を持つイアン・ウィリアムス、音楽家系にて育ったタイヨンダイ・ブラクストン、元「リンクス」であるデイヴィッド・コノプカ、そして元「ヘルメット」「トマホーク」のジョン・ステイナーの4人からなるバトルスは、特長的なヒリヒリ感際立つサウンドメイクで人気を誇るエクスペリメンタルロックバンドです。

 

アメリカはニューヨーク出身で、洋シーンで脚光を浴びる存在ですが、日本のチャートでも高い評価を得ており、知名度を誇ります。

 

2010年にはメンバーの一人であるタイヨンダイが脱退しましたが、以降もゲストボーカルを迎えての「グロス・ドロップ」においてヒットを記録するなど、変わらない活躍を続けています。そしてそのリミックスディスクとして発売する「ドロスグロップ」が、複数に渡る彼らの作品群においても、特に高い注目を集める存在となっています。

 

原盤のナンバーへ各ジャンルで実力を誇る豪華リミキサー陣がアレンジを加えており、それまでのバトルスにおけるカラー、緻密性を引き継ぎつつも、一線を隔した作品となっています。テイスト自体も、かのタイヨンダイ所属時期からは大きく変わり、音色にシンセサイザーを取り入れたりと、ブライト感も備わった聴きやすい性質へと変化しました。

 

アレンジメンバーはそれぞれ、ハドソン・モホーク、ギャング・ギャング・ダンス、ヤマンタカ・アイ、フィールド、コード9、ギ・ボラットと言ったラインナップです。いずれもバトルス同様、ホンモノ志向の実力派が集結した形となっており、こだわりのこもった人選となっています。また人選を3人の現行メンバーが自ら行っている点も、その面の一つと言えます。

 

そしてさらには、原盤ディスクのモチーフを写したジャケットへ4色のカラーソースをぶちまけたようなアートワーク面もまた、ギター・ベース・エフェクトを担当するデイヴ・コノプカが担当していたりと、音楽性同様にストイックな部分感じられる仕様となっています。彼らの個性・才能・方向性が隅々まで表された、ファンにとってのたまらない仕上がりと言えます。

 

エクスペリメンタルロックの他、ポストロック、ポスト・ハードコア、プログレッシヴ・ロック、マスロックなど、多彩な音楽性を表現する、バトルス。紆余曲折を経つつも、さらなる可能性へと挑戦するその取り組みから、目が離せません。洋コアロックにあまり知識のない方にとっても、きっと満足のいく音源となることでしょう。

バトルスのセカンドアルバム「グロス・ドロップ」をリミックスアレンジにて再構築した一枚「ドロスグロップ」は、新たなバトルスの可能性を感じさせる作品として、大きな話題を呼んでいます。とにかく特長的であるのが、バンドメンバーが自ら人選した、リミキサー陣です。

 

「Polyfolk Dance EP」、「Butter」のハイクオリティなサウンドメイクで評価を得る、ハドソン・モホーク、セッションミュージックからのし上がったニューヨーク出身インディーズシーンバンド、ギャング・ギャング・ダンスと言った、同じく注目を集める実力派アーティスト、クリエイターらを起用しています。緻密さが特長的なバンドサウンドに、それぞれの個性、技術が乗ることで、また新たな域の音楽を実現した形となっています。それ以前のバトルスしか聴いたことのない方には、良い意味で衝撃を与えることでしょう。

 

きっかけは、世界各地のインディペンデントなレコード店の盛り上げ企画「レコードストア・デイ」へ焦点を当てた制作においての取り組みです。2011年に原盤である「グロス・ドロップ」を発表し、そのプレミアアナログをそれぞれリミキシングナンバーとして、一つにまとめ上げた作品となっています。

 

またもう一点、忘れてはならない制作に至った理由があります。それは2010年に脱退を発表した、ボーカル等を担当していたメンバー、フリージャズ界の巨匠と呼ばれるアンソニー・ブラクストンを父に持つ、タイヨンダイ・ブラクストンの存在です。ボーカル不在となったバトルスは、ひとまずゲストボーカルを招く形で活動していましたが、現在も尚、固定ボーカルは決まっていないままです。

 

そして「グロス・ドロップ」においてもその方針を取り入れており、ゲイリー・ニューマン、マティアス・アグアーヨ、ブロンド・レッドヘッドのカズ・マキノ、そしてボアダムスの山塚アイと言った、日本人メンバーも加えつつのプロジェクトとしてディスクを完成させています。

 

そしてそこで、今リミックス作において企画したのが、各実力派リミキサー陣とのコラボレーションだったのです。欠けたボーカルを補う形で、色とりどりの才能を取り入れました。ですがその動きは、冒頭の通りグループに新たな風を吹き込む形ともなり、良い意味で可能性の幅を広げる役割をも果たしました。

 

ストイックな音づくりと言う基盤に置かれた個性に、明るさや奇妙さ、聴きやすさ、ノリなどが加えられ、視聴層拡大にも繋げられた形です。今後のさらなる進化からも、目が離せないと言った所です。

ロック&ポップスCDチャートにおいて、4ヵ月にも渡り20位圏内をキープし続けた話題作「グロス・ドロップ」のリミックス展開が、バトルスファン、さらには洋楽ファン全体において、注目を集めています。アルバムタイトルは「ドロスグロップ」。ネーミングを原盤に関連づけるユニークさもまた、同バンドならではです。もちろんそう言ったカラーはタイトルのみならず、音づくりにも大きく反映されています。加えてリミキサーとのトラックそれぞれによる相性も加わり、彩り豊かな1枚となっています。

 

ハドソン・モホーク、ギャング・ギャング・ダンス、そして原盤メンバーでもあるヤマンタカ・アイ、さらには革新的な試みに次々と挑戦を続ける新時代のクリエイター、フィールド、コード9、ギ・ボラットと言った作家陣がリミキシングに携わっています。トラックごとに、まるでまったく違うアーティストの作品のような、それでいてバトルスの緻密さの面は統一された、完成度の高いアルバムとなっています。洋楽ジャンルに精通した通な方でも、新鮮な気持ちで楽しめることでしょう。

 

また、バトルスの魅力と言えば音源も去ることながら、ライブパフォーマンスが挙げられます。空間的な照明の効果をも駆使し、独自の世界観を繰り広げる彼らのステージの迫力は特別です。フェスなどに行き慣れた方にも、衝撃的な印象を与えます。日本公演も積極的に行う同バンドとなっているだけに、その日程も気になる所でしょう。

 

ですが、2014年4月現在においては、まだその予定は発表されておらず、今後の動向を是非とも注目したい状況となっています。直近の来日状況としては、2011年におけるSonarSound Tokyo・フジロック・ツアーの単独3公演が挙げられます。大規模イベントでも好評を博す圧巻のステージでリミックスナンバーをプレイする日を、待ち遠しく感じる日が日本のファンには続きます。

 

エクスペリメンタルロックと呼ばれる、個性的な音楽を追求するバトルス。特にオリジナリティを反映すべきジャンルとも言えるので、リミックスによるさらなる幅の拡大で、可能性を広げています。例えば9曲目に収録した「Ice Cream」では、同バンドならではの危険度をも感じる音に加え、アーティスティックな「奇妙さ」が加わっています。

 

既存のありがちなサウンドに飽きを感じつつある本格志向の方にも、きっと新しい空気を流し込んでくれることでしょう。その他にも、全12曲13トラックは、それぞれのカラーを擁しており、バラエティ性を豊かに楽しめる形となっています。

主力メンバー脱退の後、新たな取り組みとして展開したリミックスプロジェクト「ドロスグロップ」は、バトルスと言うバンドのさらなる魅力を増幅させる作品となりました。

 

ファーストアルバム「ミラード」から4年ぶりのリリースとなった「グロス・ドロップ」が、原盤となっています。同アルバムでは、ボーカル不在となったグループをゲストボーカル4人が個性的に彩っており、またサウンドカラーも一新しています。

 

それまでの攻撃的でエッジの利いたラインに、自由度とポップさをもたらすシンセサイザーの音色を加えることで、ブライトのある音像を実現しています。それにより、コアな層のみならず、ライトな音楽ファンにも気兼ねなく楽しめる作品としての役割を見出しています。

 

そして、そんな作品にさらなるリミックスアレンジングをプラスした形であるのが、「ドロスグロップ」なのです。次々に進化を遂げ続ける同バンドの新展開は、洋邦それぞれのミュージックシーンに革新的なショックを与えるほどの注目作となりました。

 

数々の豪華リミキサー陣においても特に代表的となっているのが、10曲目に収録された「Rolls Bayce」を手がける、ハドソン・モホークです。外部のアーティスト・クリエイターではなく、あえて身内であるレーベルメイトを起用した形であるため、意外性ある組み合わせがおもしろい独特のサウンドワークとなっています。

 

「ジャムマスター」とも称される独自の仕事ぶりが、同タイトル、そしてバンドそのものをも、さらなる域へと押し上げています。全12曲からなる同アルバムにおいても、必聴曲の一つと言えます。

 

またその他にも、日本版限定で封入されたダウンロードカードを利用することによって聴ける、「Inchworm(Silent Servant Remix)」、「Toddler(Kangding Ray Remix)」の2サウンドも特長的です。

 

ダウンロードの形においてはいずれもロングバージョンとなっており、日本のファンだからこその楽しみ方が実現できる形となるため、バトルス好きにはたまらない特典と言えます。また通常バージョンにおいても、配信の形によりダウンロード版として手に入れることが可能です。

 

その他のこだわり面としては、アートワークが挙げられます。印象的なポップかつユニークなデザインは、ギター・ベース・エフェクトを担当するバンドメンバー、デイヴ・コノプカが自ら手がけています。サウンドからディスクそのものにまで、細部まで完成度を追求する、バトルスならではのスタイルが表れた形となっています。