ドロスグロップの評判

主力メンバー脱退の後、新たな取り組みとして展開したリミックスプロジェクト「ドロスグロップ」は、バトルスと言うバンドのさらなる魅力を増幅させる作品となりました。

 

ファーストアルバム「ミラード」から4年ぶりのリリースとなった「グロス・ドロップ」が、原盤となっています。同アルバムでは、ボーカル不在となったグループをゲストボーカル4人が個性的に彩っており、またサウンドカラーも一新しています。

 

それまでの攻撃的でエッジの利いたラインに、自由度とポップさをもたらすシンセサイザーの音色を加えることで、ブライトのある音像を実現しています。それにより、コアな層のみならず、ライトな音楽ファンにも気兼ねなく楽しめる作品としての役割を見出しています。

 

そして、そんな作品にさらなるリミックスアレンジングをプラスした形であるのが、「ドロスグロップ」なのです。次々に進化を遂げ続ける同バンドの新展開は、洋邦それぞれのミュージックシーンに革新的なショックを与えるほどの注目作となりました。

 

数々の豪華リミキサー陣においても特に代表的となっているのが、10曲目に収録された「Rolls Bayce」を手がける、ハドソン・モホークです。外部のアーティスト・クリエイターではなく、あえて身内であるレーベルメイトを起用した形であるため、意外性ある組み合わせがおもしろい独特のサウンドワークとなっています。

 

「ジャムマスター」とも称される独自の仕事ぶりが、同タイトル、そしてバンドそのものをも、さらなる域へと押し上げています。全12曲からなる同アルバムにおいても、必聴曲の一つと言えます。

 

またその他にも、日本版限定で封入されたダウンロードカードを利用することによって聴ける、「Inchworm(Silent Servant Remix)」、「Toddler(Kangding Ray Remix)」の2サウンドも特長的です。

 

ダウンロードの形においてはいずれもロングバージョンとなっており、日本のファンだからこその楽しみ方が実現できる形となるため、バトルス好きにはたまらない特典と言えます。また通常バージョンにおいても、配信の形によりダウンロード版として手に入れることが可能です。

 

その他のこだわり面としては、アートワークが挙げられます。印象的なポップかつユニークなデザインは、ギター・ベース・エフェクトを担当するバンドメンバー、デイヴ・コノプカが自ら手がけています。サウンドからディスクそのものにまで、細部まで完成度を追求する、バトルスならではのスタイルが表れた形となっています。